じんせいのあれこれ

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宇都宮線での暴行事件から学ぶ傍観者効果と正常性バイアスの話

news.yahoo.co.jp

 先日、こんなニュースがあった。まあ、多分ほとんどの人が知っているし、今更見ても何も思うことは無いとは思うが、Yahooのコメントを見ていると意外と正常性バイアスと傍観者効果を存じていない人たちが多いことが分かったので、今回記事を作ってみた次第、最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

最初に

 最初に断っておくと、高校生のこの行為は有らん限り善であり、殴った男はかなりのクズであると断言しておきます。その上での記事内容であることをご了承ください。

 

傍観者効果とは?

 最初に傍観者効果について書いておくと、以下の通りになります。

  1. 多元的無知 - 他者が積極的に行動しないことによって、事態は緊急性を要しないと考える
  2. 責任分散 - 他者と同調することで責任や非難が分散されると考える
  3. 評価懸念 - 行動を起こした時、その結果に対して周囲からのネガティブな評価を恐れる

 他の人が積極的に行動せず、当事者にならない限り人は簡単に行動をしてくれないとでも言えばいいでしょうか。身近な例としては、紙や小銭をばら撒いた人を見て助ける人が少ない状態や、自身が無視をする状態何かがそれに辺ります。詳しくは下記リンクのWiki参照でお願いします。

傍観者効果 - Wikipedia

 

 今回の高校生の例も恐らくは傍観者効果が発生してしまったのではないかと思います。ヤフコメで散見された内容に何で周囲の連中は見て見ぬふりをしてるんだ?とんでもない連中だ、位の事が結構書かれていましたが、人間緊急事態になると意外と動けないという事です。

 

正常性バイアスとは?

 次は正常性バイアスについてです。

 正常性バイアスとは、人間は予期せぬ出来事に対してある程度「鈍感」に出来ていて、緊急時にすぐにパニックや行動に移せない状態を言います。記憶に新しいところで東日本大震災の際に、結構な数の人たちが津波警報に対して直ぐに行動を起こせず、亡くなってしまったと聞いています。

 今回の件も、緊急事態に対して(高校生が殴られている状態)直ぐに行動が出来なかったのではないかと考えられます。こちらも詳しくはWiki参照で。

正常性バイアス - Wikipedia

 

両者の事例

 ご多分に漏れずヤサカは結構やべぇネタに絡み、この両者を実感することがあったので、記載しておきます。

 

エスカレーター転倒事件

 コロナが流行る数年前、海外に旅行に行き、知り合い2人と私の計3人で帰っていた時の事、電車乗車前に前を歩くふらつく老夫婦がおり、見ていて危ないなぁ、と思って電車に乗車しました。で、老夫婦と同じ駅で降り、ホームからの下りエスカレーターに乗っていた時、事件が起きました。はい、予想通り老夫婦の旦那がこけ、それにつられ奥さんもこけました、エスカレーターの降り口で…。

 海外旅行帰りなのででかいスーツケースで回避不能の状態、あっ、やべぇ、この二人は死ぬな、と思った瞬間に頭がフル回転し、状況を確認。エスカレーターの停止ボタンを探しますが、死角になっていて確認できず自分では押せないと判断。前の知り合いがスーツケースを上手く右側に逃がしているのを確認して私もスーツケースを右に逃がし、さらに上方を確認し、自力で上に上がって停止ボタンを押す選択肢も見ますが、下に居すぎたため、不可能と判断。最後に旦那を踏まないように前に逃げる場所を見た後、「止めろ」と叫んでいたらしい(らしいというのは自分で覚えていなかったから)、その間僅か5秒(多分ある種のゾーン)

 少なくとも旦那はスーツケースの下敷きになるな、と回避を考えた瞬間、誰かが停止ボタンを押してくれたらしく何とか事なきを得ました。まさに九死に一生(私ではない)。

 この例から見るに、当事者の私と前の知り合い、倒れた老夫婦、それを助けようとしたロシア人(がいたらしい)以外、停止ボタンを押してくれた御仁(顔も見れなかったですが非常に感謝しています)、倍以上の人間がその場に集い、動いていたのはそれだけでした。もっと早く老夫婦をエスカレーターの降り口から離したりできそうなものですが、実際に行動をしたのはそれくらいで、後ろの知り合いはどうしていいかわからず動いていないですし、上にいた人たちも大半が動いていませんでした。大半の人たちは何が起こっているのか理解が出来ず、行動に移せていなかった状態でした。

 

この事件に対して言えること

 さて、話を戻して宇都宮線の暴行事件に対して言えることは以下の通りです。

  1. 力がないものが直接何かの行為を咎めてはいけない
  2. 力がないなら警察などの公的機関の力を借りなければならない
  3. 緊急時に人は助けてくれない(動かない)
  4. 何か緊急時に動きたければ常にその状況をシュミレーションしなければいけない

 最初は今回の高校生で分かる通り、力がないなら直接干渉をするのは避けたほうがいいです。その前にもマスクを着けていない男を注意した(中位の仕方も問題があったが)人が下半身不随の重傷を負わされた、という事例からもわかる通り、力がなければ危険が大きいという事です。昔から喧嘩慣れしている、実はプロボクサー志望です、親父がカラテマスターで自分も強い、位の人でなければ正しい行いであっても安易に行動をしてはいけないという事です。

 次は上の記事リンクのも書いていますが、緊急時は公的機関に頼りましょう。周囲の人は助けてくれませんが、場なれている警察や、鉄道の乗務員何かは助けてくれるはずです。自力での状況改善は望まず、他の人の力を借りましょう

 そしてこの記事のキモ、人は緊急時に助けてくれません(無慈悲)。傍観者効果のWikiでも書いてある通り、犯罪行為を見ても助けてくれない、というのはかなり多いです。自分が火中の栗を拾いに行っているのか、火中の栗を拾うものを救おうとしているのか、どちらにしろ加勢は期待できないです。全くないとは言いませんが、無いものと考えて行動するのが無難でしょうね。

 最後が特に覚えておいて欲しいですが、緊急時に傍観者効果や正常性バイアスを避けたければそのような状況を常に考えておくといいと思います。例として、東日本大震災の際にも震災前に大学の教授から「率先たる避難者となれ」と言われていた小学生(中学生だったかも)が積極的に逃げることで生き延びています。自分が緊急時の際、他の人が緊急時に助ける際にも役に立つと思います。人間の強いところは心理的効果を考えて破ることが出来る点だと思います。

 

 さて、勢いで書いてリリースするか、迷った記事で要点が滅茶苦茶な気がしますが、気にせずに最後まで読んでくれた方には感謝です。

 では今回はここまで、次回まで!