じんせいのあれこれ

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建設業界とウソだらけの理由について

 

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 どうも、ヤサカです。

 いつものようにはてなブログをさまよっていると、ハルオサンのブログに以下のようなものがあった。 

www.keikubi.com

 私がいたのは次のリンクを見ての通り、所謂建設業界の元請けにあたる業界で、1年と半年程度で逃げ出したどうしようもない奴ですが、どうにも下のリンク先の内容を見て思うところがあったし、実は勤めている間に書こうと思っていた内容と酷似していたのでこの機会に書こうかと思いました。いつも通り最後までお付き合いいただければ幸いです。 

yasakasoraiken1919.hatenablog.com

建設業界と不正

 ということで、建設業界から1年と半年で逃げ出した腰抜けが語ろうかと思いますが、ぶっちゃけハルオサンのブログコメントの最初が一番この業界の現状を表しているような気がします。

おはようございます。 夜中に大の男が2人呼ばれ 作業をした時点で 良識的に考えて5000円はないですよね。
 しかし払う方は作業の内容だけしかみないのですね。
だから 大袈裟に嘘をつかなくてはならない。 
 同じ水でも 砂漠で飲む水と 街中で飲む水の価値が違うのは当然なのですが。

 で、これだけでまとめてしまうと、これ以上話が膨らみませんし、ブログ上で書く価値がない上に、職人や建設業界が屑のような扱いを受けてしまい、騙されて辞めたとはいえ、元々いた会社に対して、いたたまれない気分になるので、フォローも含めて書こうかと思います。

 

1. 金銭問題

 まず、建設業界で不正が往々と行われているのは周知のとおりで、よくあるのが材料をちょろまかすもので、有名だったもので姉歯一級建築士やマンションの土台に打つ杭を無くしたせいでマンションそのものが傾いた、というものもあった気がします。要するに金が欲しいからです。単に浮いた金を懐に入れるとか、自身の評価が上がるという私利私欲で行うという屑もいるかもしれませんが、一方で、採算が取れないからちょろかまして少しでも浮かせよう、という腹積りもあったりします。近年は新設工事より、維持・管理が多いので、採算がとりにくいことに加えて、不景気の影響で、工事1つ当たりの単価が落ちています。また、工事会社では(元請けではほぼないが)往々として赤字を覚悟で工事をしなくてはならないことがあります。これに関しての事情は後々詳しく話しますが、工事会社にはやらねばならない時があるんです。

2. 時間・手間の問題

 次に、単に時間や手間の問題です。1工程を省くことで割と手間暇を減らせます。具体的には何とも言えませんが、某工事中に思いっきり不正をしていました、まあ、大局的な影響はないので特にいうことはないですが、まあ、思いっきり省いてましたね。納期がギリギリの作業になればなるほど、時間のかかる工程は省かれる可能性が高いと思います。この辺はどの工事会社でも変わらないと思います。

3. 日本型産業構造の問題

 最後に、付き合いの面があったりします。上記の内容とかぶるのですが、本来は赤字になる工事は受けたくないのが本音ですが、受けざるを得ません。なぜなら、結構な割合で下請けと元請けは信用で工事を受注することが多いからです。要するに〇〇さん(〇〇は会社 or 個人名)のところならお願いできるかな、とかいうやつです。日本型の産業構造の一端で、云わば寡占状態です(厳密には寡占ではないがここではそう評する)。儲けのある仕事を優先して回してもらえる一方で、嫌な仕事もこなさなければならない側面があり、不景気になればなるほど、マイナスな仕事を受けさせられる可能性が高くなります。これが前述二つの不正につながっていきます。

  

 ハルオサンのお話に出てくる職人にしろ、安い単価の仕事なので、できる限り、儲けは大きく、そしてできるだけ楽にお金を得たいというのは至極当然の動きともいえると思います。深夜に男二人を借り出して5000円は流石に安すぎですね……。

 さて、まとめに入りましょうか。

まとめ

 まとめると、不正をするのはある種、もはやできてしまっている仕組みに動かされているにすぎず、それに動かされている人を責めるのはお門違いかな、です。私も、彼らの不正を見るたびに吐き気をもよおすくらいには正義感がありましたが、業界全体を学んでいくたびに、あぁ、これを自分たちに変えるのは不可能なんだな、と悟りました。

 こうしてみるに、日本の経済構造が少子高齢化に伴って縮小傾向になるのが要因な気がしますね。経済的に膨らんで、建設対象が増えれば増えるほど、工事会社の需要が増し、1つ当たりの単価と仕事内容の向上が考えられますが、縮小傾向である現状は、悪い仕事をうまく回してもらうしかない気がします。

 現に23歳の現場監督が過労死しましたが、あれは業界全体の縮図を表している気がします。普通は23歳の入社1年目に現場監督はさせませんし、そんな温い仕事でもないので、如何にその会社が人手不足で沈没しかけているかがうかがえます。工事を得るためにどんどん単価の安くリスクの高い仕事……。という風に業界全体が傾注していくのは想像しやすいです。

 

 そんな業界ですので、私は基本的に建設業界はお勧めしません。現状は縮小傾向になっていることに加えて、人手不足に陥りつつあるので、1人当たりの残業時間もガンガン増えていくことが考えられます。震災復興にしろ、オリンピックにしろ、それなりの大きい仕事でも大手の一部以外が利益を取れる算段も小さそうですからね。

 

 以上が私の見解です。ハルオサンは純粋でいい人そうなので、変わりに建設業界を速攻で辞めた若造が解説させていただきました。

 では、今回はそんなところで、次回まで、さよなら!