じんせいのあれこれ

人生は人それぞれやで、自分なりの答えを見つけよう!

VALUのそもそものお話

 

 

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 どうも、VALU参入予定のないヤサカです(そもそも値打ちがない)。

 最近、VALU周りがかなり香ばしいことになっていて、ある意味目が離せませんが、どうにもヒカル騒動が一番香ばしく、現在(8/21)は、ヒカル氏側が儲けた金銭を全て自身のVALUの最大価格時点の値段で買い取るという、という方針を取っているようです。ヒカルっていうYouTuberがどんな人かぶっちゃけ知らないし、どうでもいいが、彼はほぼ間違えなく確信犯で物事に着手しているので、まあ、擁護するところはないですね。

 今回は、そんなVALUについて個人的に思ったことでも書こうかと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

news.yahoo.co.jp

 

そもそもVALUとは?

1. 本サービスにおいて、会員は、株式に見立てた自身のVALUを発行し、VALUを購入した自分のファン(以下「VALUER」といいます。)を増やすことができます(以下、VALUの発行を行った会員を「発行者」といいます)。また、会員は、他の会員のVALUを購入し、その人のVALUERになることで、発行者を応援し、発行者から情報や優待特典を受けるなどの交流ができます。

  以上がVALU公式サイトの利用規約の抜粋です。要するにまとめると、個人で株式のような立ち回りができるサービス、とでもまとめればいいようです。これに関しては、中村洋基氏が、小川晃平氏堀江貴文氏らと話、個人で株式会社のようにふるまい資金調達を行えるという可能性に気が付いた、とあるので、ほぼ、株式の要領で作ったことが伺えます。

VALU - Wikipedia

 クローズドベータ(オンライン公開する前にテストすること)を行って念入りに確認をしたり、金融庁で法的問題を孕んでいないか確認するあたり、本人たちも株式として動くことを予見していることも伺えます。

 

VALUの問題点

 さて、VALUの問題点に触れていこうと思いますが、先に書いておくとしたら、ヒカル氏が起こした問題は、VALUというマネーゲームでいずれ起こるであろう必然であり、最初にひいたのがたまたま彼らだった、と言っておきます。もっというなら、システム的な欠陥を大いに孕んでいるにも関わらずリリースされているので、いずれ同じことをする輩、いや、これからも同じようなことをする輩が出てくるだろうともいえます。

 では、それぞれ詳しく触れておきます。

 

1. VALUそのものの法的欠陥

 まずそもそものVALUが持つ法的欠陥について。VALUというサービスは個人が株式を持ち資金調達ができる、というものですが、法整備がまったくというぐらい進んでいません。株式市場が何故成り立っているかというと、日本では会社法でコントロールされていて、例えば、今回のヒカル氏の騒動のように、あらかじめ自分でVALU(株)を持ち、高値に吊り上げておきながら、身内と一緒に一気にVALUを全売りして儲ける、のような方法は、インサイダー取引(非公開情報を利用して利益を得る売買を行うこと)に当たり、法の裁きを受けます。今の人がご存知か知りませんが、上記の堀江貴文氏もかつてインサイダー取引で捕まっています。

 株式市場の世界でも時折、法を犯して金儲けをしようとする連中が跋扈しているのだから、VALUのような株式の振る舞いをしているにも関わらず、法的な裁きを簡単に受けない市場ですから、完全に詐欺師の遊び場と化しています

 こんな具合に、VALUは最初から法律的に見ても欠陥を抱えているシステム、としか言いようがありません。なんか少し考えればわかりそうですが、テスト時に考えつかったんですかね……。

 

2. 株式のような還元がない

 これも問題点の一つ、そもそもVALU発行者側からのアウトプットがない、です。要するに株式会社にある、配当、サービス、会社方針の決定権、会社の利権の取得等、それらが一切ありません。一応はVALU発行者側が何らかのサービスをちらつかせたり、実際にやっている人もいるようですが、義務として存在しないというのが最大の問題点です。

 株式のような振る舞いをしながらも、その実は、何の配当もサービスしなくていいわけですから、それをちらつかせることで、自分の価値を一時的なり吊り上げることが容易です。

 義務はないが、株式っぽい動きをするため、より状況がややこしいことになっていますね。

 

3. そもそも個人の価値判断がない

 これもまた問題、個人の価値が非常にあいまい、という点です。どう曖昧かというと、株式市場においては、その会社の価値基準をはっきりさせるために、決算の報告などが義務付けられていますが、それらがありません。現状のVALU発行者側の価値の判断は、それまでの活動内容と、本人の公開している個人資産などに基づく予想しかなく、その人物が持つ本来の信用性や経済的影響力により、公正な価値決定がされていません。要するに印象操作などで、価値の吊り上げが可能です(イケダハヤト氏も明言済み)。

 今のVALUの銘柄ホルダーの大半はそれほどの価値のない人が、本来持つはずのない単価や時価総額を持っていることが多いので、投資としてのリスク(もはや投資とも呼べないが)が跳ね上がっています。

 正当な価値決定がされないのが、また、どうしようもないというかなんというか……。

 

総評

 まとめると、VALUそのものが本来持つべきである法的保護、個人と言えども株式が持つべきである権利、その株式が持つ正当な価値決定、その3つがまるで定まっていないのに株式のような振る舞いでサービスをリリースしているのが問題だと思いますね、どこぞかのブログ(探したが見つからなかったのでリンクなし)で投げ銭システムとこき下ろされていましたが、実際その通りで、株式ではなく、ただの慈善での寄付なんですよね。

 また、会社側の利用規約でも、何らかのトラブルが生じたときも責任を持たないし、仲裁も制裁も基本的にしないというスタンスなので、更にこの状況に拍車をかけています。

 VALUの個人が株式会社のように資金調達ができるという、新たな経済システムの考え方は面白いのですが、もはや上記の状態なので、VALUというシステムは崩壊しきっているとしか言いようがありませんね。ここから持ち直すのは至難の業(新たな法整備やVALU発行者側が負うリスクの設定が必須)なので、このままサービスが形骸化するか、最悪、崩壊するのではないかと思ってみています。先ほども述べましたがシステムのコンセプトは面白いので、私の予想をいい意味で裏切ってくれればいいのですが、現状は崩壊しか見えません。運営がなげっぱしジャーマンですしね。

 

 今の私には関係がないですし、損も得もしてないですし、こんな無法地帯に自ら踏み入れて地雷を踏み抜くような趣味もないので、現状は正直どうでもいいですが、今後もこのようなサービスがあって、自分が何らかの活動をする際に、手軽に資金調達ができるようになればいいとは思うので、そういう意味では期待してみていきたいと思います

 さてさて、今回はこんなところで、次回まで、さよなら!